ガダーニュ通りはリヨン旧市街にあるルネサンス様式の壮麗な建物が残っている小さな通りです。サン・ジャン通りの西側に一本入ったところに位置しています。
ガダーニュ通りとその南北にあるジュイヴリー通り Rue Juiverieとブフ通り Rue du Boeufの歴史や見どころ、歩き方を紹介します。
ジュイヴリー通りの見どころ Rue Juiverie
サン・ポール広場南のカルム・デショッセ上り道の手前のジュイヴリー通り Rue Juiverieに入り、サンジャン方面へ向かいます。
オテル・パトラン Hôtel Paterin
ジュイヴリー通りの4番地にオテル・パトラン Hôtel Paterin(住所:4 Rue Juiverie)があります。
別名「アンリ4世の館」とも呼ばれ、リヨンの最も栄えた16世紀の典型的な建物です。中庭のギャラリーには美しい階段とアーチ列があります。
オテル・ビュイウー Hôtel Bullioud
さらに南へ歩くと8番地にオテル・ビュイウー Hôtel Bullioud(住所:8 Rue Juiverie)が見えてきます。
ルネサンス初期の建築で、中庭には1536年につくられたトロンプ式アーチ上のギャラリーがあります。
メゾン・アントワーヌ・ド・セルヴィエール Maison d’Antoine de Servières
オテル・ビュイウーの隣りにはメゾン・アントワーヌ・ド・セルヴィエール Maison d’Antoine de Servières(住所:10 Rue Juiverie)があります。
ルネサンス期の建物で、正面入口に黒い大理石が使われています。
オテル・デュガ Hôtel Dugas
さらに南下すると、オテル・デュガ Hôtel Dugas(住所:23 Rue Juiverie)があります。
館の正面にある彫刻がライオンの形から「ライオンの館」とも呼ばれていました。
メゾン・バロナ Maison Baronat
オテル・デュガの正面にメゾン・バロナ Maison Baronat(住所:22 Rue Juiverie)があります。
奇妙な動物の彫刻で飾られた尖頭アーチ型のファサードと道路にはりだした角にある小塔が特徴です。
ガダーニュ通りの見どころ Rue de Gadagne
ジュイヴリー通り Rue Juiverieがおわり、左折するとロッジュ通り Rue de la Logeにでて、右側にガダーニュ通り Rue de Gadagneに入ります。
ガダーニュとはイタリア人のガダーニーに由来しており、16世紀にこの建物はフィレンツェの有力な銀行家のガダーニー族が所有していました。
この通りにはガダーニュ美術館 Musée Gadagneがあります。ガダーニュ美術館を改修した際に、長年放置されていた屋上の庭も手入れされました。美術館の屋上はカフェになっており、屋上庭園のテラスで食事を楽しむことができます。
ガダーニュ美術館の目の前の通りにはプチ・コレージュ広場 Place du Petit Collègeがあります。プチ・コレージュとは中学校のことで、17〜18世紀にここに旧イエズス会の学寮になったことに由来しています。
現在はリヨン市5区の区役所別館となっていますが、荘厳な建物の中には美しい階段があります。
プチ・コレージュ広場をすすむと、ブッフ通り Rue du Boeufに通りに入ります。
ブフとは牛肉のことで、ヌヴ・サンジャン広場 Place Neuve Saint-Jean の角にある16世紀に造られた牡牛の彫刻に由来しています。旧市街でも最も古くからある通りのひとつです。
昔から裕福な人々が住み、フルヴィエールの丘を望む庭やテラスのある家を建てました。
現在では、クール・デ・ロジュ Cour des Loges や日本人シェフのオ・キャトルズ・フェヴリエ Au 14 Février、トゥール・ローズ Tour Rose をはじめとしたミシュランの星つきのレストランや高級ホテルもが並んでおり、庶民的なブションやレストランも数多くあります。