前菜料理とは食事が始まったら最初に出てくる料理のことで、リヨンのブションやレストランではリヨン特有の前菜が提供されることもあります。また、前菜からボリュームたっぷりな料理が出てくることもあります。
今回は、ブションやレストランを訪れた方が選びやすいようにリヨンの郷土料理の前菜を紹介します。
メニューをみて分かるようにフランス語とその読みかたも表記しています。料理名はレストランにより多少異なりますが、メニューの中にこれらのフランス語単語が使われていれば料理の内容は想像できるように書いています。
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メニューには Entrées アントレと書かれているところに前菜料理が並んでいます。
Grattons グラトン
アペリティフ(Appéritif)のときに出てくるおつまみです。アペリティフとは前菜の前に出てくる「お通し」のようなもの。出てくるところもあれば、ないところもあります。
グラトンとは豚の皮や脂身を豚脂で揚げ焼きしたパリパリとしたおつまみのこと。焦げ茶色でサクサクとしたポテトチップスのような感覚で食べれますが、脂ですので食べすぎには注意しましょう。
Saucisson lyonnais ソシソン・リヨネ
「リヨンのソーセージ」のことで、Saucisson de Lyon(ソシソン・ド・リヨン)、Jésus de Lyon(ジェズ・ド・リヨン)ともいいます。
ソーシソン・リヨネとは豚肉と豚の脂で作り、10cmほどの太さで硬いサラミのこと。中にビスたちオ、オリーブ、チーズなどが入ったものもあります。それを薄くスライスしておつまみや前菜として提供されます。
Salade de pieds de veau サラド・ド・ピエ・ド・ヴォー
「牛足のサラダ」のこと。牛足を細かくカットして、酢やマヨネーズで味付けしたサラダ。ブションでは前菜として提供されます。
牛足は臭みもなくぷるぷるとした食感のゼラチン質なので食べやすい。シャルキュトリ(食肉加工品店)にも必ず置いてあります。
pieds(ピエ)は足、veau(ヴォー)は仔牛を指します。
Salade de museau サラド・ド・ミュゾー
「豚鼻のサラダ」のこと。豚の鼻を薄くスライスして、マヨネーズや酢で味付けしたサラダ。前菜として提供され、他の野菜や内臓のサラダなどと一緒に提供されることもあります。
コリコリした食感で、独特の香りや味がします。ワインと一緒にいただくととても相性がいいです。
ブション料理の前菜は肉や内臓をつかっている料理も多く、とてもボリューム感があるのが特徴です。濃厚な味の前菜なので食欲を刺激してくれること間違いなしです。ワインにも合います。
Salade lyonnaise サラドゥ・リヨネーズ
「リヨン風サラダ」のこと。サラダ菜、パンににんにく味を付けてグリルしたクルトン、ポーチドエッグ、太めのベーコンが入ったサラダの前菜。
レストランの前菜やカフェでの食事(大きめのポーション)として提供されます。ベーコンもクルトンもたくさん入っているので食べ応えのあるサラダです。
Lyon / lyonnais / lyonnaise と書いてあったらリヨン風の料理のことを指します。
Saucisson brioché ソシソン・ブリオシェ
ブリオッシュ生地の中に太いソーセージを詰めて焼いたリヨン名物の前菜料理。上質なソシソンは豚肉の雑味や匂いがおさえてあり、脂肪量も少ないのが特徴です。
2〜3cm程度にスライスして、レストランやブションで前菜として提供されるボリュームのある料理です。また、シャルキュトリーでも必ず置いてあります。
Œufs en meurette ウッフ・アン・ムレット
「赤ワインソースのポーチドエッグ」のこと。
本来はブルゴーニュ地方の前菜ですが、リヨン近郊のボジョレー村のワインをつかっているため、リヨンの前菜料理としても親しまれています。
ボジョレー産の赤ワインにラルドン(豚の薫製)や玉ねぎ、エシャロット、バターで味付けしたソースにポーチドエッグを落とした料理。グリルしたパンをつけて提供されます。
Pâté en croûte lyonnais パテ・アン・クルート・リヨネ
「リヨネ パテのパイ包み」のこと。豚肉や仔牛の肉やフォアグラをパイ生地で包み焼いた料理。薄く切って、サラダとともに提供される冷たい前菜です。
以上、リヨン料理の前菜を8品紹介しました。レストランのメニューで見つけたらぜひ試してください。リヨン料理の前菜は量も多いのですが、おいしくてたくさん食べれますよ。楽しんでくださいね!