リヨンは美食の街と言われているとおり、おいしい食材や料理がたくさんあります。その中でもリヨンを代表する料理にソシソンがあります。
ソシソンは豚肉をつかったソーセージのことですが、リヨンには2種類のソシソンがあります。ソシソンとはどんな食材や料理なのか、おいしいソシソンの選び方について紹介します。
また、メニューをみて分かるようにフランス語とその読みかたも表記しています。
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リヨンのソシソン(ソシソン・リヨネ)
リヨンのソシソンはソシソン・リヨネ(Saucisson lyonnais)ともいい、「リヨンのソーセージ」のことです。
ソシソン・リヨネは豚肉と豚の脂の入った、10cmほどの太さで硬いサラミのこと。それを薄くスライスしておつまみとして食べます。豚肉のみが入ったナチュラルなものから、ピスタチオ、オリーブ、チーズ、唐辛子やドライフルーツなどを混ぜたものなど様々なバリエーションがあります。
ソシソン・リヨネは1830年頃にできたと言われています。ソシソンはもともとはロバや豚肉から作られていましたが、その後、馬や牛の肉がつかわれるようになりました。
今では豚肉がつかわれていて、バラ部分の脂肪と豚肉で作られています。塩漬けした豚肉と脂肪に白胡椒や黒胡椒、にんにく、ナツメグなどのスパイスを混ぜ、腸に詰め、数ヶ月間熟成させるとともに乾燥させます。
上質なソシソンは重さ400〜500g以上、脂肪量15〜20%以下が最もよいとされています。輪切りにしたソシソンの脂肪(白い部分)が多すぎないものが良質です。試食があれば、確認してから購入するといいですね。
おすすめはポールボキューズ市場のソシソンで、質の良いソシソンが購入できます。シャルキュトリー(Charcuterie)という豚肉を加工した食品を売っている店で売っています。店内にソシソンを吊るして展示しています。
シャルキュトリーのソシソンは太くて上質なものが手に入ります。マルシェのものは少し小さめのものが多く、値段も安めですが手軽に買うことができます。
ただ、肉製品なのでお土産として日本に持ち帰ることはできませんので注意しましょう。
リヨンのキリストという名のソシソン
リヨンのキリスト(Jésus de Lyon ジェズ・ド・リヨン)という名前のついたソシソンもあります。ソシソン・リヨネと同じ硬いサラミのことです。
ソシソン・リヨネと同様に薄くスライスしておつまみとして食べます。洋梨のように上が細く、お尻が大きい瓶のような形をしているのが特徴です。
ソシソンの皮は食べても構いません。食べにくいようであれば、取り除いて食べましょう。
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リヨンの熱いソシソン(ソシソン・ショー)
熱いソシソン(Saucisson chaud ソシソン・ショー)は茹でて食べるやわらかいソーセージ料理のことです。
ソシソンには上記のように乾燥したサラミのようなものもあれば、こちらのように茹でて食べる太いソーセージタイプのものもあります。
伝統的なソシソン・ショーは茹でて厚めにスライスしたソーセージにワインなどで作ったソースをかけ、じゃがいもを添えた料理です。レストランによっては様々な味付けや付け合わせの野菜があります。メニューにSaucisson chaud(ソシソン・ショー)と書いてあれば、柔らかいソーセージのことを指します。
上質なソシソンは豚肉の雑味や匂いがおさえてあり、脂肪量も少ないです。おいしいソシソンを食べるために、良質なブションやレストランを選ぶことをおすすめします。
レストランの店先に自家製のマークが掲げられている店や認定ブションのソシソンは良質なソシソンをつかっています。ブションだけでなくレストランのメニューに載っています。
ブリオッシュのソシソン
ソシソン・ブリオッシェ(Saucisson brioché)はブリオッシュ生地にソシソンを詰めて焼いた料理です。太いソシソンを丸ごとブリオッシュ生地に巻いて焼いた料理です。ブリオッシュとはふわふわとしたパンのことです。
2cmくらいにスライスして、レストランの前菜として提供されます。リヨンのブションやレストランのメニューによく載っています。食べ応えがあってボリュームのある料理です。
以上、リヨンのソシソンの紹介でした。2種類のソシソンは味も食感も全く違います。ぜひリヨンのレストランでソシソンを見かけたら、食べてみてくださいね。