リヨンの名物料理として有名なもののひとつにクネル Quenelles があります。
クネルってどんな料理なのか、材料は何か、どこのリヨンのレストランでおいしく食べれるのかを詳しく紹介します。
リヨンのクネルとは?
リヨンのクネル(Quenelles)とはすりつぶした魚を円筒形に形づくり、ソースをかけてオーブンで焼いたグラタン料理のことです。 リヨンではこのクネルが名物料理のひとつで、多くのレストランやブションで提供されます。
リヨンのとなりにあるドンブ(Dombes)地方にある池でとれたカワカマスをつかっています。リヨンは内陸の街なので川魚をつかった料理がありますが、海魚をつかったリヨン料理はありません。
カワカマス(Brochet)をすりつぶして、小麦粉・牛乳・たまごと混ぜ合わせます。見た目はかまぼこのような練り物で、円筒形に形づくります。大きさは5cmほどの小さいものから、15cmほどの大きなものまで様々です。
クネルをグラタン皿に並べ、ナンチュアソースをかけて焼いたらできあがりです。リヨンのクネルはこのソースナンチュアとトマトソースでいただきます。

ナンチュアソース

トマトソース
ソースナンチュア(Sauce Nantua)とはザリガニと野菜で取っただし汁にクリームを加えた濃厚なソースで、トマトソース(à la sauce tomate)ナンチュアよりもさっぱりとしています。
オーブンから出したばかりの熱々のときには、クネルは火を通す前よりも2倍以上膨れ上がっています。 クネルはふわふわのスフレのような食感で、淡白なカワカマスと濃厚なソースが合います。
クネルのお供はごはん(白いパラパラの米)やピラフといった米料理です。米と一緒にいただくので、日本人にはなじみのある料理だと思います。
おいしいクネルはどこで食べれる?
クネルはリヨンの伝統的な料理ですが、作るのに手間がかかるため、一般的なレストランでは既成品のクネルを提供していることもよくあります。
特に観光客だけを目当てにしているレストランやカフェなどは手作りしていないことがほとんどです。 既成品のクネルとは新鮮さと味や食感が全く違いますので、ぜひリヨンでクネルを食べる際にはレストランに注意して選ぶことをおすすめします。
手作りしたクネルは、大きく膨らんでいてふわふわした食感が長く続きます。見た目は膨らんでいてすごく大きく感じるのですが、おいしくてぺろっと食べれてしまうくらいです。
おいしくて手作りのクネルは、認定ラベル(BOUCHONS LYONNAIS)のついたブションや Fait Maison(フェメゾン)という 「自家製」と書かれたレストランやブションで提供しています。
「ブション認定ラベル」とは、2012年にリヨン観光局と商工会議所が、リヨンのブションと本物のリヨン料理と質の高いサービスを保証したラベルのこと。レストラン入口や壁にこのブション認定ラベルが掲げられています。

認定ラベル(BOUCHONS LYONNAIS)
リヨンで手作りのクネルが食べれる有名なブション アベル Abel が有名です。熱々のブリンブリンに膨らんだクネルが食べれます。
また、リヨンの有名ショコラティエのベルナションでも手作りのクネルをサロン・ド・テで提供しています。また、店内でクネルとソースを購入することもできます。
総菜店やスーパーでもパック入りのクネルや瓶入りのソースナンチュアが販売されていて、家でも簡単にクネルを楽しむことができます。クネルはオーブンに入れて役とレストランと同じふわふわの食感を楽しむことができます。
以上、リヨンのクネルとおいしいクネルが食べれるレストランの紹介でした。リヨンのレストランやブションに行かれる際に参考にしてくださいね。