リヨンの中心にあるブション、カフェ・デ・フェデラシオン Café des Fédérations に行ってきました。
先日、France4 というテレビ局がリヨンのブション文化について特集番組を放送してて、その中で出てきたブションのひとつがこのカフェ・デ・フェデラシオンでした。
ブション特有の雰囲気というか、食事に来たお客さんみんなで楽しむスタイルのお店のようです。
例えば、ひとりで食事に来てた人同士を相席にしてくれて、気をつかっていろいろ話してるシーンがあったりと、お店の雰囲気を盛り上げているのがサービスの方も好印象でした。
出てくる料理もおいしそうだし雰囲気もよさそうっていうことで、さっそく行ってきました。
ブションの外観
市庁舎に面しているテロー広場とリヨン美術館のすぐそばにある通り(rue Major Martin)にあるブションです。フェデラシオン Café des Fédérations とはフランス語で「連盟」という意味のとおり、店舗には各地方の旗が掲げられています。
入口は3ヵ所あり、それぞれ別々の空間となっており、地下や2階にも席があります。また、本店の向かいにも店舗があります。
この通りにはいくつかブションのあり、どのブションも週末にはたくさんのお客さんでいっぱいです。特にカフェ・デ・フェデラシオンは座席数が多いのにもかかわらず、いつも満席です。
予約は必ず入れたほうがよさそうです。実際、食事中もたくさんの予約なし客が来ていましたがすべて断られていました。
食事内容
このブションでの食事はアラカルトではなく、コース料理です。
コース料理の詳細はこちらでまとめています。
リヨンのブション Café des Fédérations カフェ・デ・フェデラシオンでのメニュー・店舗・場所
アミューズブッシュから前菜4種類、メイン、チーズ、デザートとフルフルのコースですのでかなりのボリュームです。
公式サイトにもメニュー内容は書かれていますが、私たちが訪れた時のメニューは2〜3品異なる料理がありました。ただ、コースの品数は同じです。
席に着くと、ドリンクのメニューは渡してくれますが料理が書かれたメニューは渡してくれず、口頭で説明してくれます。サイトによると英語は話せないようですので、聞き取らないといけない点が観光客の方にはネックです。
フランス語が分かる人と一緒に行くか、何でも食べるっていう心意気でいくのもアリです。だって、全部おいしいですから。
まずは、食前酒のキールを頼みました。
食事のお供にリヨンのポ Pot と呼ばれる上げ底のワインを頼みました。
アミューズブッシュにはウッフ・アン・ムレット Œufs en meurette が出てきました。赤ワインソースのポーチドエッグを落とした料理です。
続いて、前菜の4種盛り合わせです。これが2人分ですので、かなりのボリュームです。
ちなみに隣りの4人客のところにはこの3倍くらいの量が来ていました。
手前がレンズ豆のサラダ、右側はシャルキュトリという豚肉のパテやソーセージの盛り合わせ、奥はリヨン風サラダです。
リヨン風サラダはラルドン Lardon やクルトンにサラダ菜の入ったサラダです。ラルドンとは厚めに切った豚バラ肉のベーコンのことで、これを焼いた脂でクルトンを揚げ焼きします。サラダと言えど、結構なボリュームがあります。
レンズ豆はフランスでよく食べる豆のひとつで、マヨネーズやマスタードなどのドレッシングであえて食べます。
こんな感じに好きなだけ自分のお皿にのせて食べます。
アミューズブッシュと前菜だけで、お腹いっぱいになる寸前になります。わたしは結構食べるほうで、フランスのレストランやブションでも残さないことがポリシーなのですが、このブションはなかなか手強いです。
つづいて、メインの肉料理です。選択肢はたくさんありますが、魚料理はクネルだけでほかは肉料理です。リヨン特有の内臓をつかった料理が多いようです。
こちらは、鶏のレバーのガトー仕立て Gâteau de foie de volaille です。中央の丸いのが鶏のレバーを丸い型に詰めて焼いた料理です。ガトー Gâteau とは「焼き菓子」という意味ですが、鶏レバーを型に入れて焼いているため、このように呼ばれます。
付け合わせには野菜やキノコのほかに、クネルもありました。クネルも食べてみたいし、リヨン特有のレバー料理を食べたいっていう方におすすめです。
こちらは、テット・ド・ヴォー・ソース・ラヴィゴト Tête de veau sauce ravigote という料理です。Tête de veau とは「仔牛の脳みそ」のことです。
脳みそと聞いてしまうと敬遠しがちですが、ちゃんとしたレストランの内臓料理は下処理がきちんとされているため、臭みは全く気になりません。食感はプリプリでやわらかく、添えられているソースが肉のおいしさを増してくれます。
わたしも初めて食べたのですが、意外にもおいしくて、ブションに行った際にはまた注文しようと思っているほど。
メイン料理を食べて、もうお腹がはち切れそうなくらいいっぱいですが、まだまだ終わりません。
次は、7種類のチーズの盛り合わせです。これはテーブルごとにまわってくるので、みんなとシェアする形で取り分けます。好きなだけチーズを切り分けてお皿に入れ、次のテーブルに回します。
ボウルに入っているのが、セルヴェル・ド・カニュ Cervelle des canuts というリヨン名物のチーズです。
最後にデザートです。デザートはいずれも小さなポーションです。
こちらは洋梨のワイン煮 Poire au vin です。リヨン特有のデザートのひとつで、ボジョレーの赤ワインで洋梨を煮た料理です。
ボリューム感がたっぷりで、前菜が終わった頃にはお腹いっぱいになりますが、最後までおいしくいただくことができました。
しかも、この内容でひとり29€とボリュームと質を考えても良いブションです。リヨン特有の料理をお腹いっぱい食べたいという方におすすめです。
リヨンのブション Café des Fédérations カフェ・デ・フェデラシオンでのメニュー・店舗・場所